アロマディフューザーって、一体どういう仕組みであの細かいミスト(煙)が出てくるんだろう?
特に超音波アロマディフューザーの場合、スイッチを入れると勢いよくミストが吹き出して、部屋中が一気にアロマの香りで包まれますよね。
私はずっと当たり前のように使っていましたが、よくよく考えてみると「どうして熱くなっている感じがしないのに、煙みたいなミストが出るんだろう?」とふと疑問に思いました。
実はこのミストの正体や、どうやって香りを広げているのか、意外と知らない人も多いのでは?
そこで、今回はアロマディフューザーからミストが出る仕組みについて、徹底的に調べてみたので、分かりやすくまとめてみました!


仕組みを知りたい!超音波アロマディフューザーからミストが出る理由
超音波アロマディフューザーからミストが出るのは、内部の「超音波振動」がポイントです。
この仕組みは、専用の振動子(振動板)が毎秒何万回という目に見えない速さでブルブル震えて、そのパワーで水とアロマオイルを極細かい霧状にしています。
その霧が勢いよく吹出口から押し出されて、部屋の中に広がっていくという流れです。
これだけだとイメージが湧きにくいと思うので、まず「超音波振動」についてもう少しだけ詳しくお話しますね。
超音波振動ってどんなもの?
超音波振動とは、ものすごく細かい速さで振動すること。
たとえば電動歯ブラシのブルブルを想像すると分かりやすいですが、それよりもはるかに細かくて、1秒間に数万回も振動するレベルなんです。
この超音波振動を水に伝えると、水の表面がピリピリと揺れて、小さな波が立ちます。
そして、その波があまりにも速く細かいので、水は跳ね上がるどころか“霧”のような粒々になってしまうんです。
なぜ超音波で水が霧状のミストになるの?
イメージとしては、電動歯ブラシを水の中で動かすと、水面がビチャビチャッと跳ねますよね?
超音波の場合は、その“跳ね”が信じられないほど小さく、速いので、水の粒子が空気中にふわっと舞い上がり、霧やミストのようになるんです。
このミストがディフューザーの吹出口から勢いよく押し出され、アロマの香りも一緒に拡散される仕組みになっています。
ミストが白く見える理由は?
アロマディフューザーから出てくるミストは、どうして白っぽく見えるのでしょう?
実はこれはお鍋の湯気と同じ原理。湯気は、水が蒸発して空気中の冷たい空気と混ざったとき、細かな水滴となって白く見えるんです。
アロマディフューザーのミストも、水が細かい粒子になって空中に広がっているため、光を反射して白く見えています。
こうやって部屋中にアロマの香りがふわっと広がっていくんですね。
フタを開けて中を観察すると仕組みがよく分かる!
説明だけだとピンとこない…そんな人は、ぜひ一度アロマディフューザーのフタを開けて動かしてみてください。
普段はフタを閉めて使いますが、ここでは実験のためにフタを外した状態でスイッチオン!
すると、超音波振動で水面が細かく揺れて、ボコボコと小さな泡がたくさんできているのが見えます。
水を少なめにすると、さらにミストが勢いよく立ち上って、床が濡れそうなくらいのパワーです。
この水面の揺れと泡立ちから、霧状のミストがどんどん発生していくんです。
数秒後にスイッチを切ると…
こんな風に、タンクの中にしっかりと白い霧が発生しています。
この霧がそのまま吹出口から部屋中に拡散されて、アロマの香りを広げてくれるんですね。
アロマディフューザーは加湿器代わりになる?
この仕組みを知ると、「じゃあ部屋の加湿もできそう」と思うかもしれません。
ですが、アロマディフューザーはあくまで香りを楽しむもので、水の量も加湿器ほど多くありません。
そのため、お部屋全体のしっかりした加湿効果はあまり期待できないのでご注意を。
加湿について詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてください。
アロマオイルも一緒にミストになる理由は?
「水が霧状になるのは分かったけど、アロマオイルって油だから水と混ざらないのでは?」
そんな疑問を持つ方も多いはず。
実はアロマディフューザーで使うアロマオイルの多くは、「水溶性」と呼ばれるタイプ。
この水溶性オイルは水に溶けやすく作られているため、タンクの中でしっかり混ざり合い、そのままミストと一緒に空中に拡散されるのです。
つまり、オイルが水に溶けているからこそ、香りも一緒に空気中へ広がっていくというわけですね。
水溶性以外のオイルはNG!
ちなみに、エッセンシャルオイル(精油)には「水溶性でないもの」もあります。
これを無理に使うと水とオイルが分離してしまい、アロマだけタンクに残ったり、ディフューザーが詰まって故障の原因になることも。
アロマディフューザーを使う時は必ず「水溶性」と記載されたオイルを選ぶのがポイントです!