今回はラベンダーのアロマ(エッセンシャルオイル・精油)について、効果や効能、香りの特徴、さらにはおすすめのブレンド例まで詳しくご紹介します。
また、使用上の注意点や価格の目安などもまとめているので、ラベンダーの精油に興味がある方はぜひ参考にしてくださいね。


ラベンダーの香りの効能・効果
・ストレスや心の疲れ、不眠に悩んでいる
・リラックスした時間を過ごしたい
・鎮痛や殺菌など、日常のケアに取り入れたい
ラベンダーは昔から万能精油と呼ばれるほど効能が幅広く、アロマを医療として取り入れている国々でも効果が認められています。
ここでは特に代表的な働きを紹介します。
心の痛みや不眠症のケアに
ラベンダーの香りには副交感神経を活性化し、自律神経のバランスを整える作用があります。
そのため、ストレスによる心身の緊張をほぐし、不眠や不安感を和らげてくれる効果が期待できます。
さらに、脳内のセロトニン分泌をサポートする作用もあり、落ち込んだ気持ちをやさしく癒してくれるのも魅力です。
1990年代、ベルギーやフランスなどアロマを医療として取り入れていた国では、ラベンダーが心身症の改善に役立つメディカルハーブとして利用されていました。
現在の日本でも、リラックス効果の高い精油として、子どもから高齢者まで安心して活用されています。
鎮痛や殺菌・消毒に
ラベンダーは歴史的に、傷ややけどのケアに使われてきた精油でもあります。
鎮痛作用や殺菌・消毒の働きがあるため、日常のちょっとした不調時にも役立つ、まさに万能な存在です。
ラベンダーはどんな香り?
ラベンダーは、爽やかな酸味とほのかな甘さを感じるフローラルハーブの香り。
フローラルの優雅さとハーブの清涼感を合わせ持ち、果実のような爽やかな酸味と甘みをバランスよく含んでいます。
心を落ち着けてくれる柔らかい香りなので、リラックスタイムや就寝前にぴったりです。
ラベンダーと相性のいいアロマブレンド
カモミール/ユーカリ/レモングラス/ベルガモット/ローズ/レモン/ローズマリー/ペパーミント/ネロリ/パチュリーなど
(基本的に花・柑橘系・葉・ハーブ・シソ科精油との相性が良いです)
特におすすめの組み合わせ
ベルガモットは、気持ちが落ち込み不安定な日におすすめ。
抑圧された感情をやわらげ、精神を整えてくれる作用があります。
副交感神経を活性化させるラベンダーと組み合わせることで、より深いリラックスと心の安定をもたらします。
ネロリは、心理的なストレスで心が乱れているときに再起のパワーを与えてくれる精油。
ラベンダーと同じくセロトニンの分泌を促進する働きがあり、心身のバランスをサポートします。
ブレンドすることで、精神的なケアがより強化され、PMSや更年期の不調にも役立ちます。
ラベンダーのアロマに関するよくある質問
オレンジとの相性は?
ラベンダーは柑橘系と相性抜群。特にオレンジとのブレンドは、心を明るく前向きにしてくれる効果があります。
さらにラベンダーのリラックス作用と組み合わせることで、安眠効果も期待できます。
妊娠中でも使える?
妊娠初期は避ける必要がありますが、中期・後期は使用可能です。ただし体調を見ながら慎重に取り入れるのが安心です。
妊娠初期(約5か月まで)はホルモンバランスが不安定でとてもデリケートな時期。多くの精油と同様に、ラベンダーも使用を控えましょう。
ただし、妊娠全期で禁忌の精油もある中で、ラベンダーは中期・後期からなら安全に使える精油として知られています。
芳香浴など香りを楽しむ方法なら、妊娠中も安心して取り入れられますよ◎
ラベンダーアロマの注意点
気をつけたいのは「高濃度での使用を避けること」。
肌に直接つけるときは必ずキャリアオイルで希釈し、使用量を守るのがポイントです。
リラックス効果が高い万能精油だからこそ、正しい使い方で生活に取り入れてみてくださいね。
ラベンダーは、これまでにご紹介したように幅広い世代が安心して使える精油で、特別に大きな注意点はありません。ですが、ひとつだけ気を付けてほしいポイントがあります。
それは「高濃度で使用しないこと」です!
なぜかというと、ラベンダーは副交感神経を活性化させ、リラックスや安眠をサポートしてくれる働きがあります。しかし、濃度を高くしすぎると逆に脳が刺激され、リラックスどころか覚醒して眠れなくなる場合があるんです。
「よく眠りたいからいっぱい使おう!」と思ってたくさん垂らしてしまうと、かえって不眠の原因になりかねません。ですので、安眠目的で使うときは適量を心がけ、濃度を上げすぎないように気を付けてくださいね。
ラベンダーの歴史
ラベンダーの学名「Lanandula」は、ラテン語の「lavo(洗う)」や「lividus(青みがかった鉛色)」に由来しています。古くから清めや治癒のシンボルとされてきた植物です。
20世紀初頭、フランスの化学者ルネ・モーリス・ガットフォセが実験中に火傷を負った際、ラベンダー精油で治療し、その効果を体感したことがきっかけで、精油は医療分野へ応用されるようになったといわれています。
さらに第二次世界大戦やインドシナ戦争の際には、軍医ジャン・バルネが負傷兵の治療にラベンダー精油を活用したとも伝えられています。まさに歴史の中で実用されてきた精油なんですね。
ラベンダーの抽出方法
ラベンダーは主に花や葉から精油が採られます。抽出には「水蒸気蒸留法」という伝統的な方法が使われ、植物を釜に入れて蒸気をあてることで精油成分を丁寧に取り出します。
ラベンダーの基本情報
科目 | シソ科 |
系統 | ハーバル |
ノート | トップ~ミドル |
粘性 | 低い(さらっとしている) |
科目とは
植物の分類を示すものです。科目を知ることで、どのグループの植物から精油が抽出されているのかが分かります。
系統とは
香りの種類を大きく分類したものです。「ハーバル系」「シトラス系」「フローラル系」「オリエンタル系」「バルサム系」「スパイス系」「グリーン系」などがあり、相性の良い香りを組み合わせる際のヒントにもなります。
ノートとは
精油は揮発性があり、香るタイミングに違いがあります。最初に広がる香りが「トップノート」、そのあとに続く香りが「ミドルノート」、最後に残る深い香りが「ラストノート」。ラベンダーはトップ〜ミドルに分類されるので、使った瞬間から心地よい香りが広がりやすいのが特徴です。
粘性とは
精油の液体の“とろみ”を表すものです。ラベンダーはさらっとしており扱いやすいので、初心者にも使いやすい精油といえます。
価格と相場(生活の木を基準に)
「生活の木」で販売されているラベンダー精油3mlの価格は660円。
他の精油も同じ容量で1,000円前後するものが多いため、ラベンダーは比較的リーズナブルで手に取りやすい精油といえます。
ただし、価格は育った環境や種類によっても変わります。高地で育ったものや野生種のラベンダーは、栽培種に比べて香りが濃厚で貴重とされるため、市場では高値で取引される傾向があります。
ラベンダーは「万能精油」とも呼ばれるほど幅広く使えるので、アロマ初心者が最初に手にする精油としてもおすすめ。リラックスや安眠、美肌ケアなど使い道が多いので、1本持っておくととても便利ですよ(^^)