カモミールのアロマオイル(精油)の効能

カモミールのアロマオイル(精油)の効能・効果

今回はカモミールのアロマ(エッセンシャルオイル・精油)について、効果や効能、香りの特徴、さらにおすすめのブレンド方法などをまとめてご紹介します。
リラックスやストレスケアに役立つ精油として有名ですが、使い方の注意点や価格の目安も合わせてお伝えしているので、「カモミールって気になるけど、どんな香りなの?」「どこで買えるの?」と迷っている方はぜひ参考にしてみてくださいね。

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執筆者:もか
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アロマテラピーの敷居を下げたい。皆にアロマを楽しんでほしい。そんな想いで運営中。アロマテラピー検定(日本アロマ環境協会)の知識などで疑問に答えます。アロマディフューザー歴は10年以上。

カモミールの種類:一般的なのはどれ?

カモミールには大きく分けて、カモミール・ローマンカモミール・ジャーマンの2種類があります。
その中でもアロマオイルとしてよく利用されているのは「ローマン」の方で、甘くやさしい香りが特徴的。ですので今回は、より身近に使われている「カモミール・ローマン」の精油を中心に紹介していきます。

ハーブティーはカモミール・ジャーマン

一方で、ハーブティーとして親しまれているのは「カモミール・ジャーマン」です。
アロマオイルではローマンが一般的ですが、ジャーマンは少し薬品のようなクセのある香りがあり、飲み物としては人気が高いものの、精油としてはあまり好まれない傾向があります。用途によって種類が違う点も面白いですよね。

カモミールの香りの効能・効果

こんな人におすすめ

・ストレスや不安・緊張を和らげたい
・パニックや過剰なストレス状態にあるとき
・生理痛や更年期症状を緩和したい

アロマを医療として活用している国では、カモミールの精油に対してこうした効果が認められています。日常のリラックスケアにも取り入れやすいですよ。
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ストレス・不安・緊張に

カモミール・ローマンには「アンゲリカ酸エステル」という成分が含まれており、中枢神経を落ち着ける鎮静作用や、筋肉のこわばりを和らげる鎮痙作用があるとされています。

そのため、パニックや過度の緊張、不安感で心が落ち着かない時に役立つ香りとしても注目されています。

ストレスケアだけならジャーマンでもOK

ストレスケア目的であれば、カモミール・ローマンが定番ですが、カモミール・ジャーマンの香りを好む人も少なくありません。
どちらにするか迷った時は、お店で実際に香りを比べて、自分が落ち着く方を選んでみると良いですね(^^)

アレルギーや生理痛緩和に

また、肌に使う場合にはアレルギー症状や皮膚炎を落ち着かせる働きも期待でき、子どもから高齢の方まで安心して使用しやすい精油とされています。

古代ギリシャでは婦人科系の不調に用いられていた歴史もあり、現代でも生理痛や更年期の不快症状をやわらげるサポート役として愛用されています。

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カモミール・ローマンはどんな香り?

カモミールの精油は「甘いりんごの香り」として知られています。

カモミール・ローマンはフルーティーさとフローラルさが合わさったような香りで、まるでりんごを思わせるようなやさしい甘さが漂います。

香りは比較的しっかりしていますが、その強さの中に芯のある落ち着きがあり、使う人の心をふんわりと包み込むような安心感を与えてくれますよ。

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カモミールと相性のいいアロマブレンド

相性のいいブレンド

ラベンダー/ローズ/ジャスミン/ネロリ/クラリセージ/サイプレス/マンダリン

その中でも特におすすめのアロマブレンド

カモミール✕ラベンダー

ストレス対策や心を落ち着けたい時にぴったり。

ラベンダーには副交感神経を整え、自律神経のバランスを調える効果があるため、同じくリラックス効果のあるカモミールと組み合わせると、心身を穏やかに導いてくれます。

カモミールはフローラル系統、ラベンダーはハーバル系統とジャンルが違うのに、相性は抜群◎香りのバランスも良く、使いやすいブレンドです。

カモミール✕クラリセージ

女性特有の不調、生理痛の緩和におすすめ。

クラリセージはリラックス効果と高揚感を同時に与えてくれる精油。特に「スクラレオール」という成分が女性ホルモンに似た働きを持つため、生理痛やPMS、更年期の不快症状のサポートに有効といわれています。

カモミールとブレンドすることで、婦人科系のトラブルに対する作用がより高まり、辛い時期をやさしく支えてくれます。

※効果・効能は、アロマを医療として利用している国での事例です。

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カモミールのアロマのよくある質問

どこに売ってる?無印良品にもあるの?

残念ながら、無印良品の公式オンラインストアではカモミール精油の取り扱いはありません。

ただし、アロマやハーブの専門店として有名な「生活の木」では、カモミール・ローマンの精油が購入可能です。

都内なら「東京大丸店」「日本橋高島屋店」「伊勢丹新宿店」などの直営店があり、その他の地域でも百貨店のテナントとして展開している店舗が多いので、比較的手に入れやすいですよ。

直営店であれば、スタッフに香りの特徴や使い方を相談しながら購入できるので、初めての方にもおすすめです。

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妊娠中にカモミールを使ってもいいの?

カモミール・ローマンは妊娠初期の使用は避けるべきとされています。
妊娠中期から後期であれば使用可能ですが、その際も体調や体質に十分気をつけて、少量から試すことが推奨されます。

妊娠初期はどのアロマもNG

カモミール・ローマンに限らず、妊娠初期はほとんどの精油の使用が禁止されています。

妊娠5か月くらいまでは、ホルモンバランスが大きく変化しやすく、体もとてもデリケートな時期。わずかな刺激でも影響を受けやすいため、妊娠初期の精油使用は基本的に禁忌とされています。

ただし精油の中には、妊娠中すべての時期で使えないものもありますが、カモミール・ローマンは「妊娠初期のみNG」であり、中期以降から出産後の育児の時期まで使用可能な珍しい精油です。

妊娠中にどうしても香りを楽しみたいときは、芳香浴をメインに楽しむのが安心でおすすめ◎

その他カモミールのアロマの注意点

カモミール・ローマンは香りが比較的しっかりしているため、使用するときは少量ずつ取り入れるのがベストです。

また、この精油には「アンゲリカ酸エステル」という成分が含まれており、鎮静・鎮痙作用を持つのが特徴。そのため、強い作用を持つ向精神薬や鎮静剤、睡眠導入剤などと一緒に使うと、中枢神経の鎮静効果が過剰になってしまう恐れがあります。安全のためにも、服薬中の方は特に注意が必要です。

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カモミール・ローマンの歴史

カモミール・ローマンの花言葉には「逆境に負けない強さ」という意味が込められています。古代ギリシャではその姿や香りから「大地のリンゴ」と呼ばれていたほど親しまれていました。

古代エジプトでも太陽神への神聖な捧げものとされ、神経疾患を癒す秘薬と考えられていたとも伝えられています。さらにヨーロッパやアラビアでも古代から利用されてきた歴史があり、特にヨーロッパでは家庭薬として庭に植えられるほど、昔から生活に根付いていた植物です。

カモミール・ローマンの抽出製法

精油は花の部分から抽出されます。一般的な方法は「水蒸気蒸留法」で、植物を釜に入れ、水蒸気の熱によってゆっくりと精油を取り出していきます。とても手間のかかる方法ですが、植物本来の香りをそのまま引き出せる伝統的な製法です。

カモミールの基本情報

科目キク科
系統フローラル
ノートミドル
粘性やや高め

科目とは

植物の種類を分類したもので、精油がどの系統の植物から抽出されたのかを示します。

系統とは

精油の香りのタイプを分類したもの。代表的には「ハーバル系」「シトラス系」「フローラル系」「オリエンタル系」「バルサム系」「スパイス系」「グリーン系」の7種類があり、香りの系統によって相性の良いブレンドが変わります。

ノートとは

精油が空気中に蒸発するスピードの違いを表すものです。
最初に香るのがトップノート、中間に広がるのがミドルノート、最後まで残るのがラストノートと呼ばれます。

粘性とは

精油の液体がサラッとしているか、やや粘り気があるかを区別する指標。扱いやすさやブレンドのしやすさに関わる大切な要素です。

価格と相場(生活の木を基準)

「生活の木」のアロマオイルを基準にすると、3mlのカモミール・ローマン精油は3,850円となっています。

一般的な同じ容量の精油が1,000円前後であることを考えると、かなり高価な部類に入ります。しかしその理由は、花からほんの少量しか抽出できないため。大量の花を使って、ようやく数滴の精油が得られるほど貴重だからです。

そのため、他の精油と比べて価格が高くなるのは必然であり、むしろその希少性が価値を高めているとも言えます。

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カモミールは少しお高め⇒似ている香りのアロマはある?

上記の通り、カモミール・ローマンはどうしても高価になりやすい精油です。そのため「似た香りの代用がないか」と探す方もいますが、残念ながらカモミール・ローマンにそっくりな香りは存在しません。

カモミール・ジャーマンは全く違う香り

名前は似ていますが、カモミール・ジャーマンは香りも効能も異なる精油です。同じキク科ですが、用途もイメージもまったく別物として扱われます。

ジャスミンも似ているという人もいるけど

ジャスミンはリラックス効果など共通点があり、ブレンド相性も良い精油ですが、香りの質はやや違います。カモミール・ローマンはフルーティーさとフローラル感が調和した香りなのに対し、ジャスミンは濃厚で甘いフローラルさが強調されます。

同じリラックス効果を期待するならジャスミンも選択肢になりますが、香りそのものは異なるので注意して選びましょう。

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